科学とは何か?
高知大学には,高知コアセンターという海に関する科学の研究施設があります
2018年に,コアセンターで働く方を対象に
「科学とは何か?」というアンケートを実施しました.
サイエンスデザイナーの仕事を始めて5年目になります.
当初は「美しい,解りやすい科学の図を描く」という単純な目標を掲げていました.
いわゆる「問題解決」のための「モノ デザイン」です.
次第に,その目標に対して疑問を持つようになりました.
「単に美しく解りやすい図で,科学の本質が伝わってるの?」
つまり,「問題提起」のための「コト デザイン」へ私の関心はシフトしていきました.
このような過程をへて,「科学とは何か?」という本質的な問いを持つことになります.
この問いに対して,社会学的かつ哲学的に探求するため,数年前から高知大学で研究活動をしています.
「科学とは何か?」では,
「自然への探求/問い」という項目がダントツで多い結果となりました
これは,科学に限らずあらゆる人間活動の根源と私は考えています.
このグラフには示されていませんが,その他の回答で「一種の哲学である」という回答がありました.
まさかこのような回答が出てくるとは思っていませんでしたので,個人的にとても感激しました.
同じアンケートに「芸術とは何か?」という問いも作り,その結果が下記です
「美しいもの」という回答が一番多かったのは,
普段,科学のコミュニティーの中で仕事をしている方達ですので,想定内の結果といえます.
この「科学と芸術の対話 プロジェクト」を進めることによって
今回の結果がどう変化するか?を捉えていきたいと考えています.
「芸術とは何か?」の回答で,「記憶や心に刻まれる」「人に訴える力」「問題提起」という項目への回答数も多かったことからも,今後の変化が期待できそうな予感がしています.
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