高知大学での探求活動は2020年度でCLOSEします
2018年より高知大学 海洋コア総合研究センターにてススメてきました「科学と芸術の対話」プロジェクトは,2020年をもちまして大学での探求活動を一旦終了とします
人間活動としての「探求」につて,形而上学的な問いをプロジェクトとして始めるきっかけになったのは,2018年夏に越後妻有「大地の芸術祭」でフランスの作家さん(Olga Kisseleva)の作品制作に深く関わったことにあります
1枚目の写真は2018年夏に撮影した越後妻有の景色です
ここは1999年,私が大学4年生の時の調査フィールド(地球科学/堆積学)でもあります.芸術祭は,私が調査した翌年からこの地で始まっています.約20年ぶりに訪れたフィールドを眺めながら,かつて浅い海だったこの大地の「音」の気配に耳をすませてる「私」がそこにいました.
西洋科学は今や「サイエンス」として,諸行無常なこの物質世界を普遍法則によって捉えようと試み,分野の先端化によって見えづらくなってしまった大事なものがあるように私は感じます.そこで芽生えた問いが「ヒトの探求活動とは何か?」でした.
幸か不幸か,2020年はコロナ禍.
私自身もう一度「問い」を立て直す良き時間を取ることができました.10代で藝大を断念して以来,制作活動に向き合えずにいた自分への問い.純粋な「探求」という行為に意味や目的は必要ないとわかりました.
「〇〇のため」ではなく,遍在的な生き方が私にとっては豊かさである.
2020年春から物質と作品の境界を往来する作品制作をはじめました.20年以上,私の中にあった「ジレンマ」を少しずつ解消していくかのうように.
そうして暮らす半年間,私の中で大学という枠に収まってプロジェクトを進める意味が薄れていき,今年度で大学の短期研究員は終了にしょうと心が決まったわけです.
これまで,このプロジェクトに協力していただいた現代美術作家の康 夏奈さん,SAKISAKIさん.高知コアセンター(高知大学海洋コア総合研究センター,JAMSTEC高知コア研究所)の皆さま,興味を持って応援していただいた皆さまに感謝いたします.
最後に「科学と芸術の対話」は2021年以降,ササオカミホの「知覚する身体」という自身が運営する会社(株式会社SASAMI-GEO-SCIENCE)での探求活動に統合し,より自由度の高い遍在的な活動としてススメていきます.
引き続きご興味,応援いただける方はお付き合いいただければとても嬉しいです
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